果たして、屋内に雲が浮かぶなどという現象が現実に起こり得るのだろうか。結論から言えば、この現象は単なる噂や都市伝説ではなく、明確な目撃証言と記録写真が存在する真実の現象である。
主な目撃時期は1990年代後半から2000年代にかけての真夏。東京ビッグサイトの東展示ホールのように、天井が高く容積の大きい空間で頻繁に観測された。開場直後、外気から一気に流入する高温多湿な空気と、何万人もの参加者から発せられる体温・水蒸気が充満する。そこに強力な館内空調の冷気が衝突した瞬間、天井付近の気圧と温度のバランスが急変し、白い霧状の雲が立ち現れるのだ。
当時の現場にいた参加者は「天井を見上げたら明らかに白い煙のような帯が漂っていた」「熱気で視界がかすむのとは違う、物理的な霧だった」と口をそろえる。局所的な気象条件が見事に合致した時にだけ現れる、奇跡的かつ極限状態の産物と言えるだろう。