数々のメディアがこのブランドに注目してきた。かつて放送された「坂上&指原のつぶれない店(串カツ田中特集プロジェクト」では、客層拡大に向けた全席禁煙化の苦渋の決断や、ファミリー層を呼び込むための果敢な業態変革が克明に描かれ、お茶の間に大きな衝撃を与えた。そのときに培われた「誰にでも開かれた大衆食堂」の姿勢は、現在の店舗運営の隅々まで行き届いている。
店内飲食の熱気と並行して、現代のライフスタイルに合わせたデリバリー対応も隙がない。厨房の片隅では、Uber Eatsや出前館の注文端末が絶え間なく注文を刻んでいる。専用の通気口付きテイクアウトボックスにより、持ち帰ってもカリッとした衣の食感を保つ工夫が施されている。冷えたビールを自宅の冷蔵庫から取り出し、揚げたての串を頬張る日常のささやかな贅沢を、大井町のデリバリー網が力強く支えている。