ネット上の掲示板やSNSでは、「内申点さえ足りていれば私立併願優遇は100%合格する」「都立推薦は完全な運試し」といった極端な言説が散見される。だが、2026年入試の現場における実情はそれほど単純ではない。
第一に、私立高校併願優遇基準の真相について検証する。これまで「出願基準を満たせばほぼ不合格は出ない」とされてきた併願優遇制度だが、志願者が急増した私立上位校では、実質的な選考を課すケースが増加している。基準の内申点自体が「5科24以上」など極めて高嶺の花になっているだけでなく、入試当日のテストで一定の得点(例:各科40点以上、あるいは合計点の基準クリア)を満たさなければ不合格にする「条件付き優遇」へとシフトしているのだ。「中学校と私立高校の間で相談が済んでいるから安心」と高を括り、過去問対策を怠って不合格を突きつけられるケースが実際に起きている。
第二に、都立高校推薦入試の評判と合否のからくりだ。都立の推薦入試は倍率が3倍から5倍に達することも珍しくなく、しばしば「受かれば宝くじ」と揶揄される。しかし、不合格になった生徒の追跡調査を行うと、推薦でしっかり自己表現や小論文の対策を積んだ生徒は、一般入試での合格率も高いという相関データがある。選考プロセスが「面接・集団討論・小論文(作文)」と多面的であるため、学校側が求める生徒像に合致しているかどうかが冷徹に問われる。単なる運頼みではなく、徹底した言語化能力のトレーニングを受けた生徒が順当に合格を勝ち取っているのが現実だ。