ロサンゼルス・ドジャースと天文学的な契約を結び、グラウンド外での結婚や私生活の充実も含めて世界中のメディアから追われる身となっても、大谷翔平の根幹にある素朴さは何一つ変わらない。どれほどの大金を手にしようと、ファストフードや派手な夜遊びに溺れることもなく、睡眠とトレーニング、そして野球への探求に日々の大半を捧げている。
この驚異的な謙虚さと生活規律は、両親が背中で示し続けた生き方に由来する。息子がプロ入りして巨額の契約金を得た後も、母・加代子氏はパート勤めを続け、父・徹氏も地元で少年野球の指導に汗を流し続けた。「息子の稼いだお金で生活を変えるつもりはない」。親自身が地に足のついた質素で誠実な暮らしを守り続けたからこそ、息子もまた傲慢の罠に落ちることなく、純粋に野球と向き合えている。