イボコロリを使って患部が除去されるプロセスは、魔法のように一晩で病変が消え去るわけではありません。添付文書に記載されている通り、有効成分サリチル酸が硬化した角質細胞の結合を徐々に緩め、融解させる生化学的反応を利用しています。具体的には、以下の4つのフェーズを経て皮膚が再生されます。
【ステップ1:塗布と速乾性被膜の形成】
液体タイプのイボコロリを棒の先で患部に塗布すると、揮発性のコロジオン基剤が瞬時に乾燥し、薄い白色の被膜を作ります。この被膜が患部を密閉することで、サリチル酸成分が蒸発することなく、厚く硬くなった角質層の深部へと持続的に浸透していきます。
【ステップ2:角質の白化と軟化】
塗布を朝晩など1日2〜4回継続すると、サリチル酸の角質軟化・融解作用により、数日ほどで患部全体が真っ白に変色(白化)します。白くなった組織は水分を含んで柔らかくなり、周辺の健常な皮膚との境界線が明確になってきます。
【ステップ3:軟化部分の剥離・除去】
入浴後など皮膚が十分にふやけたタイミングで、白くなった角質を消毒済みのピンセット等で優しく取り除きます。この段階で絶対に無理な力を加えてはいけません。ポロリと自然に浮き上がった部分だけを少しずつ除去するのが鉄則です。
【ステップ4:中心部の「芯」の脱落と健常皮膚の再生】
ステップ1から3のサイクルを数日間から長い場合は2〜3週間根気よく繰り返すことで、魚の目の中心にある角質柱や、イボの基底部分が浮き上がり、最終的にポロリと根こそぎ脱落します。深部の病変が完全に失われると、下からピンク色の新しい健常皮膚が顔を出し、完治へと至ります。