ちぃたん☆としんじょう君のビジュアルを並べた際、誰もが抱く最大の疑問が「なぜここまでデザインが酷似しているのか」という点です。巷で囁かれた単純な「悪質なパクリ疑惑」とは異なり、事態の発端には同一のクリエイターが深く関わっていました。
高知県須崎市の公式キャラクターである「しんじょう君」は、須崎市の新荘川で最後に目撃された絶滅種ニホンカワウソをモチーフに、イラストレーターの端っこ(ハシッコ)氏によって生み出されました。頭に名物の「鍋焼きラーメン」の帽子をかぶり、愛嬌ある表情と丸みを帯びたフォルムで2016年の「ゆるキャラグランプリ」で優勝を飾るなど、自治体PRの最高峰として全国区の人気を獲得します。
一方の「ちぃたん☆」は、実在する人気ペットのコツメカワウソ(同名)が須崎市の観光大使に任命された際、そのカワウソをモチーフにした着ぐるみキャラクターとして企画されました。この際、キャラクターデザインを担当したのが、しんじょう君の生みの親である端っこ氏本人でした。つまり、両者は「同じデザイナーが同一の動物(カワウソ)をベースに描いた姉妹的キャラクター」として誕生したのです。
しかし、商業利用や意匠権の帰属、ブランド運用のルールが明確に取り交わされないまま、着ぐるみちぃたん☆は芸能事務所(キャスティング会社・クリーブラッツ)主導で独自のSNS展開を加速させていくことになります。