住友不動産原宿ビルの歴史を語る上で欠かせないのが、急成長ITベンチャーの集積地としての系譜です。2000年代後半から2011年春にかけて、爆発的なブームを巻き起こした株式会社ミクシィ(現・MIXI)が本社を構えていたことは、テック業界やビジネスパーソンの記憶に深く刻まれています。その後、事業規模の急拡大に伴ってミクシィは住友不動産渋谷ファーストタワーへ移転しましたが、本ビルが「成長企業の登竜門」としてのブランディングを確立した契機となりました。
現在に至るテナント構成を見渡すと、その DNA は色褪せることなく受け継がれています。東証プライム市場の帝人グループに属し、電子コミック配信サービス『めちゃコミック』やヘルスケアITで知られるインフォコムグループの本社をはじめ、先端ITソリューション、デジタルマーケティング、メディアコンテンツを手がける有力企業が中核テナントとして稼働しています。
加えて、神宮前という土地柄を反映し、有力アパレルブランドのヘッドクォーターやデザインスタジオ、外資系クリエイティブエージェンシーの入居も目立ちます。金融街や官庁街のような堅苦しさを嫌い、「トレンドの息吹を肌で感じながら感性を刺激したい」と考えるクリエイティブ産業のトッププレイヤーにとって、他の追随を許さないステータスシンボルであり続けています。