朝鮮半島を巡る緊迫の度合いが増すにつれ、金融市場や実体経済にも地政学リスクの影が暗く垂れ込めている。東アジア沿岸を通る海上交通路(シーレーン)の緊張は、サプライチェーンの分断懸念を呼び、原油価格や為替相場を揺さぶる要因となっている。
一方で、この不安定な情勢は国内の防衛・安全保障産業の構造に大きな変化をもたらしている。防衛費の増額に伴い、先端レーダー技術やミサイル防衛システム、AIを活用した情報解析インフラを手がける防衛関連企業への注目度は過去最高レベルに達した。安全保障基盤の強化は、国家の存立だけでなく、経済安全保障政策の最重要課題として位置づけられつつある。