インターネット上では定期的に「加賀大観音の解体が決定した」という噂が飛び交いますが、現時点で解体工事が正式に着工された事実は確認されていません。解体が進まない最大の障壁は、桁違いの撤去費用と所有権の壁です。
日本国内における巨大仏・巨大観音像の撤去といえば、兵庫県淡路市にあった「世界平和大観音像(高さ約100m)」が知られています。同像は所有者不在の危険廃墟となった末、国(財務省)が行政代執行として撤去を行い、解体費用として約8億8,000万円の公費が投じられました。
加賀大観音像の高さは約73mあり、抱いている幼年期の釈迦像だけでも約16mに達します。さらに内部には螺旋階段やエレベーター設備、金銅仏などが組み込まれており、解体工事には少なくとも10億円以上の費用がかかると試算されています。淡路島の事例と異なり、法的な所有権が完全に放棄されていない段階では行政が公費を投入して強制解体することはできず、これが現状維持(放置)につながっています。