卒園メッセージの作成においては、良かれと思って書いた言葉が意図せず子供や保護者を傷つけてしまうケースが存在します。ネット上のテンプレートを鵜呑みにせず、以下の盲点に注意を払う必要があります。
誤解1:「親に向けた丁寧な敬語で書くべきである」という誤り
卒園アルバムの文集と個別メッセージカードの役割を混同してはいけません。カードの受取人はあくまで「子供本人」です。保護者への感謝を伝えるスペースをカード内に小さく設けることは有益ですが、カードの主文まで保護者向けの敬語にしてしまうと、子供が自分への贈り物として認識できなくなります。「子供へ向けたわかりやすいひらがな文」を主軸に据えましょう。
誤解2:「他の子や兄弟と比較して褒める」リスク
「おにいちゃんよりも あしが はやくなったね」「クラスで いちばん えが じょうずだったね」といった比較表現は厳禁です。一見褒め言葉に見えますが、順位付けによる評価は子供に「1番でなくなったら価値がない」という条件付きの自己肯定感を植え付ける恐れがあります。「昔の本人」と比較して、どれだけ成長したかを認める記述に徹してください。
誤解3:「小学校は厳しいよ」「泣かないでね」という不安の喚起
進学への心構えを説くあまり、「しょうがっこうでは じぶんのことは じぶんで やろうね」「もう なきむしは おしまいだよ」といった否定的な言葉を使うのは避けましょう。就学前の子供は新しい環境に対して強い期待と不安を同時に抱えています。大人がすべきなのは「今のあなたのままで十分にやっていける」という安心感の付与です。