かっこいい帯結びの象徴として再び脚光を浴びているのが、江戸時代の武家文化にルーツを持つ立て矢結びだ。左肩に向かって斜めに一直線に伸びる羽根のラインは、まるで背中に一本の矢を背負ったかのような気品と潔さを漂わせる。
現代のアレンジでは、単なる斜めの一文字にとどまらず、羽根の端に幾重もの細かいプリーツを施したり、金銀の裏地をあえてチラリと覗かせたりするバイカラーの演出が主流となっている。背筋が自然と伸びるような緊張感と、見る者をハッとさせる凛々しさが同居するシルエットは、甘口スタイルとは一線を画す迫力を放つ。