直木賞作家・小池真理子の半自伝的傑作小説を、名匠・矢崎仁司監督が映画化した『無伴奏』。舞台は学園紛争の熱気が渦巻く1969年から1971年の仙台です。時代の空気に流されながらも自分の生き方を模索する女子高生・野間響子(成海璃子)が、バロック音楽が流れるクラシック喫茶「無伴奏」で大学生の堂本渉(池松壮亮)と出会うところから物語は動き出します。
繊細でどこか影のある渉に惹かれ、許されない恋と複雑な人間関係に巻き込まれていく響子。劇中で最も注目を集めたのが、成海璃子と池松壮亮が全身全霊で演じた濡れ場シーンです。ためらいと衝動が交錯する激しいキスシーンから肌を重ね合う場面まで、思春期の痛みと切なさが生々しくスクリーンに焼き付けられています。
さらに斎藤工演じる関祐之介を含めた男女の複雑な愛憎劇の中で、成海璃子は一切の妥協を排した体当たりの熱演を披露。ただ情熱的なだけでなく、美しさと哀愁が同居する映像美に昇華されています。