「たいしてカロリーが増加していないのなら、なぜ勉強後にお腹が空くのか?」という疑問が生じます。この背景には、脳の特殊な受容機構と心理生理学的な錯覚が存在しています。
第1に、頭を使うとお腹が空く理由は「血中のブドウ糖の一時的な偏在」です。脳が集中的に活動すると、前頭前皮質などの活動部位で局所的にグルコースが急激に消費されます。全身のエネルギー貯蔵(肝臓や脂肪)には十分な余裕があるにもかかわらず、脳のセンサーが「手元の即効性燃料が減った」と誤認し、強力な摂食シグナルを分泌します。
第2に、脳疲労甘いもの欲求メカニズムには神経伝達物質が関与しています。長時間の集中によってセロトニンやドーパミンが消耗すると、脳は手っ取り早く快楽物質を分泌させて疲労感をリセットしようとします。甘い糖質を摂取するとインスリンが分泌され、トリプトファンの脳内移行が促進されてセロトニンが合成されるため、脳は「報酬」として甘味を激しく渇望するのです。