2021年3月に挙行された「水橋西部小学校閉校式」は、新型コロナウイルス対策により入場制限が敷かれながらも、厳粛かつ温かな空気に包まれました。式典の模様は地元メディアでも大きく報じられ、壇上に返納された校旗を見つめる教職員や地元役員の表情には深い万感の思いが滲んでいました。
明治期に端を発する水橋西部小学校の歴史と沿革は、北前船の寄港地として栄えた水橋の町屋文化とともにありました。白岩川のせせらぎや雄大な立山連峰を望む校歌の歌詞には、郷土への誇りと自然への敬愛が込められています。SNSや地元同窓会の口コミでは、閉校を迎えた当時の様子について次のような声が寄せられています。
「閉校式の中継を見たとき、校舎に響き渡る最後の校歌で涙が止まらなかった。全校生徒が学年を超えて名前を知り合っていたアットホームな校風は、私たちの誇りです」(昭和50年代卒業生の回想手記)
「子どもが通っていた頃は複式学級になる不安もあったので、統合自体は前向きに捉えていました。それでも、毎日見ていたランドセル姿がこの通りから消えた朝は、何とも言えない寂しさを感じました」(校区内に暮らす住民の証言)
地域密着の小規模校だったからこそ、先生と児童、そして地域住民の距離感の近さは抜群でした。運動会や地域防災訓練が町内会総出の一大行事として機能していた記憶は、卒業生の胸に深く刻まれています。