全国に数ある橋梁の中で、なぜ若戸大橋ばかりがこれほど過激かつ大規模な映像作品に選ばれ続けるのか。そこには、北九州フィルム・コミッション(KFC)が長年培ってきた行政・警察・地域住民との強固な信頼関係があります。
通常、都市部の重要インフラである橋を封鎖して爆破シーンやカーチェイスを撮影することは、警察の道路使用許可や迂回路の確保、騒音問題などのハードルが極めて高く、東京都内をはじめとする首都圏ではほぼ不可能です。北九州フィルム・コミッションは、1989年の発足以来、年間数十本から100本を超えるロケを受け入れ、「他都市で断られた無茶な撮影企画を実現させる最後の砦」として国内外の映画監督から絶大な信頼を勝ち取ってきました。
全長2,068メートル(渡河部約680メートル)の雄大なトラス吊り橋と、洞海湾を臨む重化学工業地帯のインダストリアルな景観は、サスペンスや警察ドラマ、ディストピア系SF作品において圧倒的な画面の重厚感を生み出します。