卵と小麦粉のコンビネーションは、製菓だけでなく和食の基本である「揚げ物」でも主役を張ります。特に家庭で敬遠されがちな天ぷらにおいて、サクサク天ぷらの衣の配合をマスターしておくことは料理の腕を一気に引き上げる武器になります。
天ぷらの衣がベチャつく最大の原因は、小麦粉に含まれるタンパク質「グリアジン」と「グルテニン」が水と結合して網目状の「グルテン」を過剰に形成してしまうことにあります。これを防ぐプロの配合が、「卵1個+氷水=計200ml」に対して「薄力粉100g」の割合です。
調理科学的な手順は極めてシンプルです。まずボウルに卵を溶き、キンキンに冷えた氷水を加えてしっかり混ぜ合わせます(この段階で泡はすくい取る)。そこにふるった薄力粉を一気に加え、箸で「10回程度突っつくように」粗く合わせるだけで完了です。粉のダマが残っている状態こそが、油の中で水分が爆発的に蒸発し、気孔を作ってサクサクに揚がる絶対条件となります。