「かき氷シロップは全部同じ味」の真相!着色料と香料が生む錯覚の正体

「かき氷シロップは全部同じ味」の真相!着色料と香料が生む錯覚の正体

「かき氷シロップは全部同じ味」の真相!着色料と香料が生む錯覚の正体にまつわる興味深い視点を詳しく紐解きます。

舌で感じる純粋な基本味覚は「甘味・酸味・塩味・苦味・うま味」の5種類しかありません。私たちが普段「リンゴの味」「イチゴの味」と認識している風味(フレーバー)は、味覚単体ではなく、鼻に抜ける香り(嗅覚)と目から入る色彩(視覚)が脳内で統合された結果生み出されています。

このように、ある感覚への刺激が別の感覚の知覚に影響を与える現象を、認知科学や心理学では「クロスモーダル効果(感覚間相互作用)」と呼びます。赤い色を見て「イチゴだ」と視覚が認識し、ストロベリーエッセンスの甘い香りを嗅ぐことで、脳が過去の記憶を呼び起こし、「これはイチゴ味だ」と勝手に味覚を合成してしまうのです。

この錯覚の強力さは、簡単な実験で証明できます。目隠しをして鼻をつまんだ状態で、イチゴ、メロン、レモンのシロップをスプーンで一括りに口へ運ばれると、ほぼすべての被験者が「どれが何味か全く判別できない」という結果に陥ります。私たちが味わっているのは、舌ではなく「脳の思い込み」そのものなのです。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。