股関節の手術を受け、リハビリを経て復帰を目指していた矢先の2019年、さらなる悲劇が彼を襲います。脳内の微小な血管が複数箇所で詰まる「多発性脳梗塞」を発症したのです。
この脳梗塞はエスパー伊東さんの心身に決定的な打撃を与えました。手足の麻痺が進んで完全な寝たきり状態となっただけでなく、脳の神経細胞が広範囲に破壊されたことで「重度認知症」および「アルツハイマー型認知症」が急速に進行していきました。
晩年には言葉を発することすら難しくなり、自力での経口摂取ができなくなったため、胃に直接栄養を送り込む「胃ろう」の処置を受けることとなりました。かつてテレビ画面の中で誰よりもエネルギッシュに暴れ回っていた姿からは想像もつかないほど、病状は過酷を極めていました。度重なる誤嚥性肺炎との闘いも重なり、体力は著しく削られていきました。