近年、金正恩政権は「反社会主義・非社会主義的行為との闘争」を強力に掲げており、違法な性売買や風俗的営業に対する処罰の経緯と厳罰化の流れを加速させています。刑法改正や各種取締法令の強化により、営業主や斡旋者は「労働教化刑(長期の強制労働)」や最悪の場合は公開裁判を通じた極刑に処される規定が整備されました。
それにもかかわらず、なぜ闇営業は根絶されないのか。その背景には、取り締まる側の社会安全省(警察)や国家保衛省(秘密警察)の腐敗があります。脱北者の証言によると、摘発部隊の末端職員から幹部に至るまで、給与だけでは生活できないため、摘発情報を事前に業者へ漏洩したり、見逃す見返りとして毎月定額の外貨を徴収する構造が完全にシステム化されています。
「取り締まりが厳しくなればなるほど、見逃し料としての賄賂相場が跳ね上がる」という皮肉な逆転現象が起きており、治安当局自身が闇営業を最大の資金源として温存させている現実が浮き彫りになっています。