外からは見えにくい強豪校の内情について、現場の指導者、保護者、そして現役生徒の生の証言を集約すると、華々しい戦績の裏にあるリアルな実態が見えてきます。ネット上での横浜市中学校ソフトテニス強豪校の評判では「名門だから安心」「練習が充実している」といった漠然とした好意的な意見が目立ちますが、現場の温度感はよりシビアです。
「以前は顧問の先生が朝練から放課後まで付きっきりで球出しをしてくれましたが、現在の働き方改革と地域移行により、平日は17時完全下校、休日は地域の有料指導員任せになっています。指導員の方の熱意や指導力にバラつきがあり、年によってチームの雰囲気がガラリと変わってしまうのが親としては気が気ではありません」(横浜市内公立中テニス部・保護者の証言)
また、強豪校に所属する生徒からは、レギュラー争いの過酷さと指導環境に関する複雑な胸中も聞かれます。「部員が50人以上いるマンモス校では、コートが2面しかないため、1年生や未経験者は平日にボールを打てる時間がほとんどありません。結局、自主的に民間のスクールへ通っている選手だけがレギュラーになり、部活動自体は自主練の発表会のような状態になっている側面もあります」(市内中学2年生・男子部員の手記より)。
ブランド力のある名門校であっても、コート面数、部員数、外部指導者の力量という3つの要素が噛み合っていなければ、満足な技術習得が望めないという厳しい実情が取材から明らかになっています。