脳梗塞とコレステロールの真実|悪玉数値の危険性と予防の新常識

脳梗塞とコレステロールの真実|悪玉数値の危険性と予防の新常識

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「コレステロールが高いと血液がドロドロになる」というイメージは広く浸透していますが、医学的な動脈硬化のメカニズムはさらに深刻です。血液中に過剰に存在するLDL(悪玉コレステロール)は、活性酸素によって酸化されると血管内皮の隙間から血管壁の内部へと侵入します。これを異物とみなした免疫細胞(マクロファージ)が貪食を繰り返して死滅すると、血管壁の内側に粥状(じゅくじょう)の脂質沈着物、いわゆる「プラーク」が形成されます。

プラークが長年にわたって肥厚すると血管の内腔が狭小化し、さらに何らかの拍子でプラークの膜が破綻(プラーク破綻)すると、傷口を塞ごうとして急速に血栓が作られます。この血栓が脳の太い主幹動脈を完全に閉塞させる病態がアテローム血栓性脳梗塞です。厚生労働省や日本循環器学会の報告でも、脂質異常症による脳卒中リスクは、特にこのアテローム血栓性において顕著に跳ね上がることが立証されています。

首の左右を通る太い血管にできる頸動脈プラークの治療や経過観察が重要視されるのは、ここで生じた血栓やプラークの破片が血流に乗って脳内へ飛び、瞬時に広範囲の脳組織を壊死させる危険性があるためです。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。