眼窩の手術は、ミリの狂いも許されない極小空間でのマイクロサージェリーだ。一般社団法人日本形成外科学会と公益財団法人日本眼科学会は、密接な診療連携の重要性を強く提言している。眼球自体の損傷、眼圧、網膜の異常を眼科専門医が厳密に評価し、顔面骨の整復と骨欠損部への人工プレート移植を形成外科医が担う体制が、再建の精度を格段に引き上げる。
下まぶたの裏側(結膜切開)や睫毛の直下を切開することで、術後の傷跡は顔の表面にほとんど残らない。挟まった下直筋を慎重に眼窩内へ引き戻し、吸収性プレートやチタンメッシュを用いて欠損部を塞ぐ。外科医の繊細な手技と視機能評価の融合によって、一度は二重に歪んだ世界が、再びひとつの確かな像へと結ばれていく。