手軽に作れる鶏もも肉料理ですが、ネット上にあふれる誤った常識を鵜呑みにすると、安全性や仕上がりの質を大きく落とす結果になります。特に見直すべき代表的な3つの盲点を整理します。
第1の盲点:調理前に生肉を水で洗う行為の危険性
生肉の表面についたドリップを水で洗い流そうとする人がいますが、これは厚生労働省や食品安全機関も厳重に注意喚起しているNG行為です。カンピロバクターなどの食中毒菌が水しぶきとともにシンクや周囲の食器、調理器具へ飛び散り、二次汚染を引き起こします。ドリップは水で洗わず、清潔なキッチンペーパーで優しく押さえて拭き取るのが鉄則です。
第2の盲点:「強火で表面を焼き固めて肉汁を閉じ込める」という神話
前述の通り、強火で一気に表面を焼いても肉汁は閉じ込められません。急激な熱収縮で水分が外へ押し出されるだけです。皮目は弱めの中火でじっくり脂を出しながら焼き、裏返したらフタをして弱火で蒸し焼きにするグラデーション加熱こそが、肉汁を失わない唯一の方法です。
第3の盲点:フォークでの過度な穴あけ
「味をしみ込ませるためにフォークで全体を滅多刺しにする」という手法がありますが、過度な穴あけは焼き上がりの段階で肉汁が流出する抜け穴を作ってしまいます。フォークを入れるのは、厚みのある部分や筋張った箇所、皮の縮み防止に数箇所程度で十分です。