駅名に冠されている「見附(みつけ)」という言葉には、日本の近世城郭都市の歴史が色濃く刻まれています。「見附」とは、江戸城の城門に併設された警備のための番兵が置かれた見張所を意味します。
かつて江戸城には「江戸城三十六見附」と呼ばれる厳重な警備拠点が配置されており、赤坂見附はその一つである「赤坂門」に該当します。明治以降、門の構造物は撤去されましたが、現在でもD出口付近の弁慶橋脇には当時の巨大な外堀の石垣(赤坂見附跡)が堂々と残されており、国の史跡に指定されています。
江戸の防衛拠点から近代の路面電車結節点、そして現代の地下鉄ターミナルへと姿を変えながらも、武蔵野台地の突端と低地を結ぶ交通の要所としての役割は、数百年にわたり受け継がれています。