ネット上では「九九ゲームさえ与えておけば学校のテストも満点になる」といった極端な意見も見られますが、これは大きな誤解です。ゲーム学習には、事前に把握しておくべき明確な盲点が存在します。
第一の盲点は、「概念理解の抜け落ち」です。ゲームの多くはスピード感を重視するため、「4×3=12」という結果をテンポよく当てる訓練には長けていますが、「4個入りのリンゴが3皿あるから全部で12個」というかけ算の構造(集合・アレイ図の概念)を深く考えずに進めてしまう傾向があります。この概念が抜け落ちたまま暗記だけで3年生に進むと、割り算やつまずきやすい文章題で再び壁にぶつかることになります。
第二の盲点は、「受動的なゲームクリアへの依存」です。ゲーム内の報酬(アバターの着せ替えやキャラクターの強化)だけが目的化すると、ゲームのプレイ時間が終わった途端に学習への関心が途切れてしまうリスクがあります。ゲームはあくまで「暗記の初速をつけるためのブースター」と位置づけ、日常生活の中で「お菓子を3人で2個ずつ分けると何個必要?」といった実体験と結びつける働きかけが不可欠です。