映画ファンの心をつかんで離さないアナ・デ・アルマスの代表作は、いずれも異なる鮮烈な輝きを放っています。
世界的な認知度を一気に高めたのが、SF映画の金字塔の続編『ブレードランナー 2049』(2017年)です。彼女が演じた人工知能のホログラム少女ジョイは、バーチャルでありながら主人公Kに対して本物の献身と愛を注ぐ存在として描かれました。雨の中に佇む儚げな美しさと「本当にかわいい」と評されたビジュアルは、日本を含む世界中の観客に強いインパクトを残しました。
続いて彼女の評価を決定づけたのが、アガサ・クリスティ風のミステリー『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(2019年)です。嘘をつくと嘔吐してしまう純真な看護師マルタ役をコミカルかつ繊細に演じ、ゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネート。演技派としての評価を確立します。
そして2021年の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』では、新米CIAエージェントのパロマ役として登場。露出度の高いイブニングドレスを身にまといながら、マシンガンをぶっ放し敵をなぎ倒す痛快なアクションを披露しました。劇中での登場時間はわずか10分強であったにもかかわらず、「本作で最も印象に残ったキャラクター」として映画評を席巻したことは記憶に新しい事実です。
さらに2022年、Netflix映画『ブロンド』では20世紀のアイコンであるマリリン・モンローの光と影を体現。キューバ出身の彼女がアメリカの象徴を演じることに対する当初の批判の声を、圧倒的な憑依型の演技でねじ伏せ、アカデミー賞主演女優賞ノミネートという快挙を成し遂げました。