一口に専業主婦世帯といっても、夫の年収レンジによって日々の暮らしぶりや家計の余裕はまったく異なります。代表的な3つの年収帯における生活実態を見ていきます。
まず、夫の年収400万円の世帯では、税金や社会保険料を引いた年間の手取り額は約310万〜320万円(月額約25万〜26万円)となります。夫婦2人だけであれば自炊や固定費削減で暮らせるものの、子どもが生まれると生活は一気にカツカツになります。外食やレジャーを大幅に削り、突発的な医療費や冠婚葬祭の出費に頭を悩ませる場面が増えるのが実情です。
次に、多くの家庭で議論の的となる夫の年収600万円の世帯です。この場合、手取り年収は約460万〜470万円(月額約38万〜39万円)になります。日々の食費や日用品で極端な我慢を強いられることは少なく、車を1台所有しながら年に1〜2回の家族旅行を楽しむ余裕も生まれます。ただし、後述するように子どもの教育費がかさみ始める小中学生以降は、無計画な支出が続くと貯蓄スピードが鈍化しやすいボリュームゾーンでもあります。
そして、世間一般で専業主婦世帯の勝ち組ラインと目されることが多いのが夫の年収1000万円の世帯です。手取り年収は約720万〜740万円(月額約60万円前後)に達します。住居の選択肢が広がり、子どもの習い事や私立進学も視野に入ってきます。しかし、児童手当の所得制限や配偶者控除の適用外といった税制上の優遇縮小に加え、生活水準の上昇(タワーマンションの管理費や高額な交際費など)によって、年収の割に手元にお金が残らない「高所得貧乏」に陥るリスクも潜んでいます。