キキを取り巻くキャラクターたちの声にも、ジブリ作品ならではの緻密なこだわりが詰まっています。
相棒の黒猫ジジを演じたのは佐久間レイ氏。どこか小生意気でありながら愛嬌たっぷりの語り口は、観客を瞬時に物語へ引き込みます。宮崎監督からは「男の子でも女の子でもない、無垢な存在としての声」を求められ、独特のトーンが生み出されました。
空を飛ぶことを夢見る少年トンボ役を務めた山口勝平氏は、本作が映画初出演にして初の大役でした。飾らない純粋さと少年らしい熱血さを兼ね備えた演技は高く評価され、後の国民的声優としての躍進へと繋がっていきます。
そして、優しくたくましいパン屋のおかみ・おソノさんを演じたのは戸田恵子氏です。包容力あふれるハキハキとした声は、見知らぬ街で心細さを抱えるキキの確かな支えとなりました。なお、一言も喋らないおソノさんの夫・フクオや警官役など、作中の複数の端役を山寺宏一氏が演じ分けている点もファン必見のポイントです。