「戦力差通りの決着か、それともジャイアントキリングか」というメタディスクリプションの問いに対し、過去の客観的データは明確な警鐘を鳴らしています。マジョルカ対レアル・マドリード対戦成績を通覧すると、過去10試合の戦績はマドリーが7勝1分2敗と大きく勝ち越しているものの、マジョルカが挙げた2勝はいずれもこのソン・モイシュでのホームゲームです。
マドリーがソン・モイシュで苦杯を喫する際、そこには必ず共通する3つの決定的な勝敗要因が存在します。
第一に、ピッチの狭小感とデュエルの激しさです。マジョルカは伝統的に激しい肉弾戦を挑み、マドリーの技巧派中盤に自由なボールコントロールを許しません。ファウルすれすれの激しいタックルでリズムを寸断し、フラストレーションを溜めさせる展開に持ち込みます。
第二に、先制点の重みです。マジョルカがセットプレーやカウンターから先行した場合、5バックを固めて自陣ゴール前に「バスを置く」守備陣形を完成させます。過去の敗戦時、マドリーはポゼッション率70%以上を記録しながら、ペナルティエリア手前でパスを回すだけの膠着状態に陥りました。
第三に、浅野拓磨がもたらすトランジションのスピードです。マドリーの両サイドバックが高い位置を取った裏のスペースは、まさに浅野の独壇場。センターバックを引きずり出し、バイタルエリアに歪みを生じさせることができれば、マジョルカに勝機が転がり込みます。