教壇に立つ教員が一方的に知識を垂れ流す講義は、ここには存在しない。すべての授業をケースメソッドで展開するスタイルは、創立母体である学校法人栗本学園が長年培ってきた揺るぎないアイデンティティだ。実際の企業事例をベースにした課題に対し、学生は毎回の授業前に膨大な予習を強いられる。予習なしで教室に入れば、即座に発言権を失い、存在価値を問われる過酷な環境だ。
この徹底した参加型教育を支えているのが、学内に設置されたケースメソッド教育開発プロジェクトである。国内外の最新ビジネストレンドや経営危機の実例を独自のケース教材として仕立て上げ、カリキュラムへ即時投入する。学長の栗本博行氏は、単なる知識の蓄積ではなく、正解のない混迷した状況で決断を下す胆力こそが次世代リーダーに不可欠だと説く。教室内で繰り返される知的格闘は、学生たちを「学生気分」から急速に脱皮させていく。