なぜ本にはこれほど細かなサイズ分けが存在するのか。その源流をたどると、15世紀にヨハネス・グーテンベルクが実用化した活版印刷技術と、近代日本の用紙規格の歴史に行き着く。西洋から輸入された菊判や、江戸時代の美濃紙にルーツを持つ四六判など、東西の製紙文化が混ざり合いながら独自の発展を遂げてきた。
近代以降、国内の用紙規格はJIS規格(日本産業規格)によってA列・B列として標準化された。しかし、講談社をはじめとする大手出版社が文庫レーベルや新書レーベルを創刊するなかで、各社独自の微妙な断裁寸法や手触りへのこだわりが残された。規格化の波に乗りつつも、手の中で生まれる微細な感触の差を大切にしてきた歴史が、現在の豊かな書籍文化を形作っている。