父は俳優の水谷豊、母は元キャンディーズの伊藤蘭。芸能界屈指のサラブレッドとして生まれた趣里ですが、その道のりは決して平坦な親の敷いたレールではありませんでした。
幼少期からクラシックバレエに打ち込み、将来を有望視されてイギリスのアーツ・エデュケーショナル・スクールへ単身留学したものの、度重なるアキレス腱断裂と足首の剥離骨折により、バレリーナとしての道を志半ばで断念。絶望の中で帰国し、高卒認定試験を経て大学進学、その後アクターズクリニックなどで一から泥臭く演技を学び直したという過酷な挫折歴を持ちます。
ネット上では長年、「なぜ父の代表作である『相棒』に出演しないのか?」という疑問や待望論が定期的に浮上します。しかし、安易な親子共演を避け、小劇場やインディーズ映画で徹底的に自らの腕を磨いてきた姿勢こそが、彼女の独立心を象徴しています。心理学でいう「健康な自立と心理的バウンダリー(境界線)」を厳格に保ち、実力で主演の座を勝ち取ったからこそ、現在の揺るぎないリスペクトが形成されているのです。