堀氏の魅力は、工芸の領域にとどまらない。『パンの漫画』に象徴される日常の何気ないコマを切り取った作品群は、読む者の心をほっと和ませる。さらに「ほぼ日刊イトイ新聞」での連載や、自身の「note」で発信される金継ぎの裏話やエッセイは、幅広い世代の読者に愛読されている。
SNSやデジタルメディア全盛の現代において、彼が発信する「不完全さへの愛着」は強い共感を呼んでいる。noteに記される修復の試行錯誤や、作業中に感じたちょっとした気づき。それは効率ばかりを追い求める現代社会において、立ち止まって足元を見つめ直す豊かな時間を提供してくれている。