医学的な視点に目を向けると、問題の根はさらに深い。国立感染症研究所のデータによると、手足口病の原因となるエンテロウイルスやコクサッキーウイルスは、急性期の症状が治まった後も長期間にわたって体内に留まる特性を持つ。特に便からは、発症後数週間から1ヶ月程度にわたりウイルスが排出され続けるとされる。
つまり、見かけ上の症状が消え、登園基準を満たして登園したとしても、二次感染のリスクを完全にゼロにすることは不可能なのだ。どれほど厳格に隔離期間を設けたところで、飛沫感染や糞口感染を完全に防ぎ切ることは難しいという感染症特有のジレンマが存在する。