いくら過酷な鍛錬で完璧な体を作り上げても、ステージ上でそれを提示できなければ評価はゼロに等しい。ポージングは、自らの骨格の弱点を隠し、長所を何倍にも強調するための高度な身体表現技術である。
基本となるフロントポーズでは、広背筋を適度に広げながらウエストを限界まで細く見せ、腹圧をコントロールして腹直筋のセパレーションを刻み込む。背中を見せるバックポーズでは、肩甲骨を寄せすぎず、適度な広がりを維持したまま脊柱起立筋と大円筋の凹凸を立体的に浮き上がらせる。指先の角度、視線の配り方、ステージを歩くストライドひとつに至るまで、徹底的に計算された優雅さが求められる。