SNSで突如として話題をさらった北方領土エリカちゃんの正体は、内閣府が所管する独立行政法人「北方領土問題対策協会(北対協)」の公式イメージキャラクターです。決してネットユーザーが勝手に作った二次創作や非公式アカウントではなく、国の北方領土啓発事業を担う正真正銘のオフィシャル広報キャラクターとして誕生しました。
エリカちゃんのモチーフとなっているのは、北方四島(択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島)周辺の海域に生息する絶滅危惧種の海鳥「エトピリカ」です。アイヌ語で「くちばし(etu)が美しい(pirka)」を意味するこの鳥は、鮮やかな橙色の大きなくちばしと、頭部にある黄色い飾り羽が特徴であり、エリカちゃんのデザインにもそのチャームポイントが見事に落とし込まれています。
誕生の背景には、若年層における「北方領土問題への関心の薄れ」という深刻な課題意識がありました。元島民の高齢化が進む中、重厚で難解な外交・歴史問題としてではなく、次世代を担う子どもやデジタルネイティブ層に親しみを持って主権問題を知ってもらうための架け橋として、この愛らしいキャラクターが抜擢されたという経緯を持ちます。