国際サッカー連盟 (FIFA) を率いるジャンニ・インファンティーノ会長は、今大会を「史上最大の商業的成功」へと導く青写真を描く。参加国拡大に伴う試合数の急増、企業スポンサーシップの再編、そして高価格帯のホスピタリティ・パッケージ。大会が生み出す経済波及効果は数十億ドル規模と試算されている。
これに呼応して盛り上がりを見せるのがスポーツツーリズム市場だ。しかし、光の裏には影もある。アメリカ国内の主要都市では、試合日程発表と同時にスタジアム周辺ホテルの宿泊料金が通常の3倍から5倍に跳ね上がった。ダイナミック・プライシングの導入によって航空券も高止まりしており、観戦を望むサポーターの経済的負担は限界点に達しつつある。莫大な富を生むビジネス構造と、純粋なファンの熱量をどう両立させるのか。メガイベントの持続可能性が試されている。