嵐のチケットが社会問題化する最大の契機となったのは、活動休止直前に行われた記念ツアー「ARASHI Anniversary Tour 5×20」をはじめとする一連の公演だ。ファンクラブ会員数が300万人を超えていたのに対し、会場の物理的な収容人数は限られていた。需要と供給のバランスが極限まで崩壊した結果、二重取引やオークション形式の転売サイトで信じがたい価格がつり上がったのである。
当時、定価9,000円から1万円程度だったチケットが、出品直後に数十万円へ急騰。アリーナ前方の良席に至っては「1枚900万円」という驚愕の値がつけられた事例が報道され、大きな波紋を呼んだ。実際の売買成立には至らなかったケースも含まれるが、数十万円から100万円単位で現金決済された事例は決して珍しくなかった。この異常事態が、後の法規制強化への決定的な引き金となった。