脳の血管が切れるという極限状態に直面したとき、当事者や家族に求められるのは「正確な自己診断」ではありません。「迷わず、ためらわずに救急車を呼ぶ」という冷徹なまでの行動力です。
救急要請を躊躇してはならない明確な判断基準
以下の症状が「突然」現れた場合は、夜間や休日であっても様子見を一切排除し、直ちに119番通報を行ってください。
- 突然、ハンマーで殴られたような今までに経験したことのない頭痛が起きた
- 顔の半分が歪み、口から水やよだれがこぼれる
- 片側の手や足に力が入らず、持ち上がらない、あるいは激しく痺れる
- ろれつが回らず、言葉が出てこない、他人の言葉が理解できない
- 物が二重に見える、急激に視野の半分が見えなくなった
- 激しいめまいとともに立ち上がれず、嘔吐を繰り返す
救急安心センター事業(#7119)への電話相談は判断に迷った際の有効な手段ですが、上記のようなFASTに該当する明確な症状がある場合は、相談を挟まずダイレクトに119番通報するのが鉄則です。脳卒中治療の成否は「発症から適切な血圧コントロールや止血・手術介入までの時間」にかかっています。家族への遠慮や「大げさかもしれない」という羞恥心は、この瞬間だけは完全に捨て去らなければなりません。