北海道の紅葉前線は、大雪山系をはじめとする高山地帯から始まり、10月中旬を過ぎると平野部へと一気に下降してきます。北海道大学構内のイチョウ並木において、緑から黄へのグラデーションが始まり黄金色のトンネルへと完成する北大銀杏並木の見頃時期は、平年データおよび気象動向から見て10月下旬から11月上旬にかけての約2週間に集中します。
木々が一斉に色づく最盛期には、頭上を覆う約70本の枝葉が隙間なく重なり合い、晴天時には秋の澄んだ青空との鮮やかなコントラストを描き出します。現在の状況を観測する定点データによると、寒暖差が激しくなる10月第3週前後から急激に色づきが加速し、冷え込みが強まった直後の週末に息をのむほどの極彩景観が広がります。
見頃の後半に差し掛かると、足元一面に散った葉が敷き詰められる「黄金の絨毯」のフェーズへと移行します。頭上の枝に残る葉と、大地を埋め尽くす落葉の双方が調和するわずか数日間こそが、年間を通して最も贅沢な鑑賞タイミングです。11月上旬を過ぎて初冬の木枯らしが吹き抜けると一気に落葉が進むため、ピークの瞬間を見極める判断が欠かせません。