宿のラインナップも実に味わい深い。決して巨大なホテルが建ち並ぶわけではなく、一軒一軒が強烈な美学と世界観を持っている。
日本初の古民家移築を手がけ、茅葺き屋根の懐かしい風景の中で鶏が遊ぶ伝説的な宿の哲学は、今なお色褪せない。一方で、プライベートプールや専用露天風呂を備えた現代的な隠れ家ヴィラも誕生し、滞在の選択肢は格段に広がった。
木々の隙間から差し込む木漏れ日を浴びながら、誰にも邪魔されずに湯に浸かる。あるいは、古い太い梁を見上げながら囲炉裏の火を眺める。それぞれの宿が提示する「上質な時間」に、リピーターが後を絶たない理由がよくわかる。