日本を代表する高級ブランドとして知られる和歌山県の「紀州南高梅」。大粒で肉厚、皮が柔らかいのが特徴だが、その柔らかさゆえに輸送中や収穫時に傷がつきやすいという繊細さも持ち合わせている。高価な南高梅に傷がついてしまっても、がっかりする必要は一切ない。
料理家の土井善晴氏が提唱するように、素材のありのままの姿を愛で、食材を慈しみながら命をいただく考え方は、和食文化の根本にある精神だ。近年では、料理レシピ投稿サイトの「クックパッド」や動画レシピで人気の「クラシル」でも、傷んだ南高梅を救済する暮らしの知恵が数多くシェアされている。伝統的な和食の知恵と、現代のデジタルプラットフォームが融合することで、フードロスを出さない美味しい循環が広がっている。