Q1:辻政信はなぜ危険を冒してラオスへ潜入したのですか?
A1:当時、激化していたラオス内戦の調停役を担い、さらに北ベトナムの指導者ホー・チ・ミンと直接会談することで、アジアにおける日本の独自の外交的存在感を示そうとしたとされています。また、かつての日中戦争や大東亜戦争での自らの戦略眼を再び世界に誇示したいという個人的な野心も大きく影響していたと見られています。
Q2:ノモンハン事件やガダルカナル戦における辻政信の責任はどう見られていますか?
A2:軍事史家や研究者の間では極めて重い責任があったと評価されています。ノモンハンでは上官の制止を無視して戦闘を拡大させ、敗戦後は前線指揮官に自決を迫りました。ガダルカナルでも敵の戦力分析を軽視した無謀な突撃を指示し、補給線を無視した作戦指導によって多くの将兵を餓死・病死へ追い込みました。
Q3:ベストセラー『潜行三千里』の記述はすべて真実なのですか?
A3:劇的な逃亡劇の骨子や各地での潜伏生活は事実に基づいているものの、自らの戦争責任の隠蔽や自己演出、ドラマチックな誇張が含まれていることが後年の研究で指摘されています。ただし、当時の緊迫した東南アジアの情勢や辻自身のずば抜けた行動力を知る上での第一級の回想録として評価されています。