両者のルーツを辿ると、昭和の食糧事情と職人たちの創意工夫が色濃く反映されています。
モダン焼きの起源として知られるのが、大阪・難波で1946年に創業したお好み焼きの老舗ぼてぢゅう発祥の歴史です。同店の公式記録によると、昭和30年代後半、食べ盛りの若者や学生たちに「安くて腹一杯になるメニューを提供したい」という思いから、焼きそばとお好み焼きを合体させた新メニューを開発しました。「盛りだくさんな焼き物」を略した言葉が語源とされ、当時の流行語であった「モダン(modern=当世風・都会的)」の響きを重ねて名付けられたと伝えられています。
これに対し、広島のお好み焼きの歴史は戦後の焼け跡に立ち並んだ屋台から始まりました。米軍の支援物資であった小麦粉を水で溶いて薄く焼き、ネギを乗せて食べた「一銭洋食」が原型です。高度経済成長期を迎える中で、安価で手に入りやすいキャベツを大量に使い、栄養価を高めるために豚肉、卵、そして主食となる中華麺を追加していった結果、現在の多層構造へと進化を遂げました。