勝手に首が振れる病気の正体とは?本態性振戦や痙性斜頸の見分け方と対策

勝手に首が振れる病気の正体とは?本態性振戦や痙性斜頸の見分け方と対策

勝手に首が振れる病気の正体とは?本態性振戦や痙性斜頸の見分け方と対策に関する知りたいポイントを徹底的にまとめました。詳細を読もうことができます。

首の震えや不自然な動作を感じたとき、多くの人が陥りがちなのが「周囲に指摘されるまで放置してしまう」「緊張しやすい性格のせいだと言い聞かせてやり過ごす」という判断の遅れです。

しかし、不随意運動を放置することには明確なリスクが存在します。第一に、痙性斜頸をはじめとするジストニアを放置すると、筋肉の短縮や骨格の変形が固定化(拘縮)してしまい、不可逆的な首の可動域制限や深刻な慢性頸部痛へと進行する点です。第二に、パーキンソン病のように進行性の変性疾患であった場合、治療開始が遅れるほど自立歩行や巧緻動作の維持が困難になります。また、乳幼児が急激にお辞儀をするように首や頭をカクンと落とす動作を繰り返す場合は「点頭てんかん」の可能性があり、一刻も早い抗てんかん薬投与や副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)療法を行わなければ、不可逆的な発達障害を残す危険があります。

以下のような「受診の目安」に1つでも該当する場合は、速やかな医療機関への相談が推奨されます。

  • 首の震えや傾きが1か月以上継続している、あるいは徐々に悪化している
  • 自分の意志で首の動きを数秒間も制止することができない
  • 首や肩に強い引きつり感やりきみ、痛みを伴っている
  • 安静時や睡眠前にも首周辺がピクピクと勝手に収縮する
  • 手足の動かしにくさ、歩行時のつまずき、ろれつの回りにくさを併発している

受診すべき専門診療科は、整形外科や精神科ではなく「脳神経内科(旧・神経内科)」です。脳神経外科が主に開頭手術や脳血管障害を対象とするのに対し、脳神経内科は不随意運動や変性疾患の専門医が揃っており、ミリ単位の筋電図検査や詳細な神経学的診察を行う体制が整っています。

検査では、まず脳出血や脳腫瘍などの器質的病変を除外するための頭部MRI/CT検査が実施されます。その上で、どの筋肉が異常放電を起こしているかを突き止める「針筋電図検査」や、甲状腺機能亢進症・電解質異常をスクリーニングする「血液検査」、ドパミントランスポーターの密度を可視化する「イオフルパン(DaT)SPECT検査」などを組み合わせ、総合的に確定診断へと至ります。

松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。