Q1:両親がどちらも背が低い場合、5歳児の身長が伸びないのは諦めるしかないのでしょうか?
A1:諦める必要はありません。親の身長から算出される「遺伝的予測身長(標的身長)」という計算式は存在しますが、最終身長の決定因子において遺伝が占める割合はおよそ7〜8割、残りの2〜3割は後天的な環境要因です。何より、遺伝と思い込んでいた背後に成長ホルモン分泌不全などの疾患が隠れている可能性もあります。まずは成長曲線を記録し、病的な伸びの停止がないかを医療現場で確認することが賢明です。
Q2:就学時健診で「低身長」と指摘されたら、必ず成長ホルモン注射が必要になりますか?
A2:いいえ、決してそうではありません。就学時健診の低身長判定は「一度精密な確認を行ってください」というスクリーニング(拾い上げ)通知です。実際に専門医を受診しても、約8割以上は体質性(病気ではない個性)と診断され、経過観察となります。ホルモン治療を行うのは、複数回の精密検査で明確な欠乏基準や適応症を満たした一部の症例に限られます。
Q3:ネット通販で販売されている幼児用「身長アップサプリ」は飲ませた方がよいですか?
A3:おすすめできません。現在市販されている成長サプリメントに、医学的・科学的エビデンスに基づいて骨を縦に伸ばす効果が実証された製品は存在しません。日本小児内分泌学会も注意を喚起しており、特定の栄養素をサプリメントで偏重摂取させることは、未発達な幼児の内臓に負担をかける恐れがあります。まずはリアルフード(肉、魚、卵、乳製品、野菜)の食事改善を最優先してください。