個人年金保険の契約で最も警戒すべきなのが、途中解約における解約返戻率の低さです。多くの定額型年金では、払込開始から数年〜10年未満で解約した場合、戻ってくる解約返戻金が払い込んだ保険料総額を大幅に下回る「元本割れ」を起こします。
契約初期は保険会社の諸経費が多く差し引かれるため、契約から3年で解約すると返戻率が50〜70%程度にとどまるケースも珍しくありません。住宅購入、子どもの教育費、病気や転職による減収など、人生の予期せぬライフイベントで支払いが困難になった際、大損を覚悟で解約せざるを得ないリスクを背負うことになります。
また、無事に満期まで払い終えたとしても、近年の定額個人年金保険の返戻率は30年間の長期積み立てで103%〜108%程度にとどまるプランが一般的です。30年かけて数パーセントしか増えない運用は、年2%以上のインフレ目標が掲げられる経済環境下では、実質的なマイナス運用と同義といえます。