前述の実験や各種検証データを統合すると、蚊の着地しやすさの序列は一般的に「O型 > B型 > AB型 > A型」の順で現れるケースが多いと報告されています。
最も刺されにくいとされるA型と、最も刺されやすいO型を比較した場合、実験条件下では着地数に明瞭な開きが観察されます。しかし、ここで注意すべきは「A型なら絶対に刺されない」わけでも「O型なら無条件で刺される」わけでもない点です。
たとえば、非分泌型(人口の約20%)のO型であれば、皮膚表面に血液型物質が漏れ出ていないため、血液型を理由に誘引される確率は極めて低くなります。逆に、A型であっても呼吸が荒く、新陳代謝が活発で汗を多くかいている状態であれば、静かに座っているO型よりも圧倒的に蚊の標的になります。血液型による差はあくまで「他の条件が完全に同一であった場合に生じる選択バイアス」と捉えるのが、昆虫生理学における正確な解釈です。