旅先での食事やメディアの情報において、沖縄そばに関して誤解されがちなポイントがいくつか存在します。現場の取材事実をもとに真相を明らかにします。
第一の誤解は、「ソーキそばのスープはラーメンのように豚骨こってり系である」というイメージです。豚骨を出汁に使用しているため白濁した濃厚スープを想像する方が多いですが、本場の出汁は豚骨と鰹節(かつおぶし)、昆布などを丁寧にアクを取りながら煮出した黄金色のブレンド出汁が主流です。見た目は透き通っており、豚のコクと鰹節の華やかな香りが絶妙に調和した、驚くほど軽やかで奥深い味わいに仕上がっています。
第二の誤解は、宮古そばにおいて「具が乗っていない手抜き料理が出てきた」と勘違いしてしまうケースです。伝統的なスタイルの宮古そばは、三枚肉やかまぼこをあえて麺の下に隠して盛り付けます。これには「過酷な人頭税に苦しめられた時代、贅沢な具を役人の目から隠した」「貧しさを装うための工夫」「具が冷めないように麺で保温した」など諸説ありますが、箸で麺を持ち上げると下から大ぶりの具が現れる仕掛けになっています。