生徒や体育科教諭を対象にしたアンケートや教育フォーラムの報告において、毎年最も激しい議論が巻き起こるのが「男女混合クラスでの選曲」です。男女で踊りやすいダンス曲評判を調査すると、男子生徒が抱く「かっこ悪いポーズをさせられるのではないかという恐怖」と、女子生徒が懸念する「ぶりっ子に見える振付への抵抗感」という、思春期ならではの鋭敏な自意識が浮き彫りになります。
都内公立中学校の体育科教諭(40代)は取材に対し、次のように明かします。
「アイドルの可愛らしい仕草をそのまま採用した途端、男子生徒の7割が腕を組んで棒立ちになります。逆に、男臭すぎるヒップホップを強要すると女子生徒の一部が引き気味になる。だからこそ、中学校ダンス曲簡単振り付けをベースにしながら、腕を高く突き上げる、ステップをダイナミックに踏むといった、性差を感じさせない直線的でスポーティな動きが好まれるのです」
SNSや知恵袋の投稿を検証しても、「男子も女子もノリノリで練習に参加してくれた」と高評価を得ている楽曲は、K-POPのガールクラッシュ系や、J-POPの爽快な応援ソングに集中しています。性別に関係なく誰もが主役になれるフラットな世界観こそが、クラスの摩擦をゼロにする防波堤となっています。